TPP反対派と賛成派の主張 後編

By: まほろば自然彩園

TPP反対派と賛成派の主張 前編 の続きとなります。



 

金融の自由化

反対派:
『金融機関はよりよい投資先を求めて資金が海外に流出し、国内経済が停滞する』

 
私たちが銀行に預けたお金は、株や国債、企業への貸し付けといった形で運用されている。当然、海外へ投資される事も珍しくはない。しかし、一部の金融機関や金融商品に関しては、投資先を国内に限っている物もある。これは国民の資産保護や、国内経済の活性化を考えての措置で、TPP参加によりこれらの規制が失われ、金融機関はよりよい投資先を求めて資金が海外に流出し、国内経済が停滞するデメリットが発生する可能性がある。また、海外からより強力な投資マネーが国内へ流入することにより、マネーゲームに巻き込まれて国内企業が買収されたり、倒産したりするケースがより増加すれば、国内経済はさらに縮小してしまう。
 


 
賛成派:
『日本はすでに金融の自由化を達成しており、これ以上の自由化をTPPで求められることはない。』

 
TPPで米国が意図したことは、途上国の金融サービス市場を開放することで、海外進出の可能性が高まることは、長期停滞と過剰な銀行の存在で利鞘の低下に悩む日本の金融業にとっては大きな利益である。
 
 

国内制度

反対派:
『TPPに参加することにより国内制度を米企業の都合のいいように改変させられてしまう』

 
TPPはアメリカ発の構想であり、国内制度を米企業の都合のいいように改変させられてしまうことにより深刻な危機に直面するアメリカ政府と独占企業が、日本の産業という産業を犠牲にし、また日本国民の資産を根こそぎ奪いとり、丸裸にして生き残りをはかるもの。
 


 
賛成派:
『TPPが日本の国柄を根本から覆すとの誤った認識がある』

 
米韓FTAは「毒素条項」を含む21世紀の不平等条約であるとの解説が流布し、日本と経済構造も似通った韓国が米国との間で締結したFTAということで、TPP参加も同様の悪影響を日本に及ぼすとして韓国国内の議論が日本に輸入されたもの。
 
TPPにまつわる誤解を指摘し、バランスのある理解を促すための情報は様々な形で提供されているが、この「毒素条項」という表現自体の毒気の強さからか、TPPが日本の国柄を根本から覆すとの誤った認識がいまだに絶えない。
 
 

アジア各国とのFTA

反対派:
『協定内容によっては、今まで守られていた自国の産業が衰退する可能性やある分野では自国で特定の産業が育たなくなる可能性がある』

 
FTAに加えて、TPPによりさらに自国の産業が衰退する可能性が出てくる。


 
賛成派:
『急激にアジアの経済連携が活性化したのは、TPP交渉の進展があってこそである。』

 
例外なき関税撤廃を掲げるTPPと、より柔軟な枠組みであるRCEPを同時に進めるその姿勢は矛盾しているのではないかとの反論があるが、TPP・RCEPの双方に参加しているオーストラリア、ニュージーランド、そして一部のASEAN諸国も、この2つの枠組みは相互補完的であり、矛盾するものではないとして、両社への交渉参加を明確に打ち出している。
 
 

デフレ

反対派:
『TPPに参加するとデフレが加速する』

 
海外から安い農産物が輸入されるようになれば、日本国内の食料品価格は安くなる。日本の消費者物価を国際的に見て最高水準に引き上げている要因の一つが食費の高さであり、これが引き下げられると必要な生活費が下落し、日本人の暮らしは楽になる。生活費が下がれば、給料を下げる余地が出てくることになり、デフレにつながる。
 


 
賛成派:
『TPPによって安価な海外の農作物が流入してくれば、デフレがよりひどくなってしまうというのは誤り。』

 
デフレの一因が海外からの安価な製品の流入であるという日本銀行の主張があるが、まったくの誤り。物価は個々の物価の平均ではなく、金融政策で決まるからである。中国の製造した安価な製品は世界中に販売されているが、デフレになっているのは日本だけである。
 
安部晋三総理は、物価は金融政策で決まるという正しい金融理論を理解し、多くの反対を抑えて、日本銀行に2%の物価上昇率目標を提示し、それを守らせる協定を結ぶという、インフレ目標政策を採用することとしている。
 
 

円高

反対派:
『TPPに参加し、輸出が促進されることにより、円高になる』

 
TPPに参加し、輸出が促進されると大企業(主に輸出企業)が輸出により利益を上げようとするため、円高になってしまう。


 
賛成派:
『TPPより円高の方が影響が大きい』

 
TPP参加より円高を抑えるのが重要であるという議論は、重要性の大小を議論しなければ正しい。TPPは関税の撤廃による価格変化によって労働と資本とが移動し、より生産性の高い産業が拡大することによって得られる長期的な経済効果を求めるものだが、円高の短期的、また中期的な経済悪化効果が大きいのは確か。
 
 

TPPの条件

反対派:
『TPPに参加しても,日本の意見が入る余地がない』

 
日本が加わった段階ではルールの細部まで議論が終了している可能性が大きいため、日本の意見が入る余地がない。


 
賛成派:
『日本の参加は遅くない』

 
これまでのTPP交渉は、先進国の間では一般的な貿易、商慣行ルールについて話し合っている段階であるので、日本の参加は遅くない。日本に不利な交渉環境が確定してしまう前での交渉参加は間に合ったということである。
 



 

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