現状の慣行栽培をどうこうする必要はない

By: まほろば自然彩園

自然栽培のことを知ったり、誰かに聞いたりしたとき、「いいな」って思える人は、潜在的に自然栽培の良さを知っている人といえます。

 

何事もそうだけど、パッと共感できることって、もともと自分の中にもあった信念であることが多いです。
 

だから自然栽培でも、積極的に興味や関心を持つ人というのは、食はもちろんのこと、環境や動物福祉、ボランティア、自然療法などにも関心があり、今のシステムに何らかの疑問を抱いていたり、漠然と何かが違うと感じている人なのだと思います。



 
今のシステムに疑問を抱いたとき、それを「何とかしなければ」という思いが湧いてくることもあるでしょう。しかし、既にその仕組みで回っているものを、無理に止めようとしたり、変えようとすると、摩擦が起きてうまくいかない事があります。そんなときは、新たに別の仕組みを作り、そちらへ移行した方が早道だったりします。
 
古い仕組みはそのままに、新しい仕組みを試みることができる。両者に対立は必要ありません。
 
ということで、今回は「慣行栽培はこのままで良い、というか、どうもしなくていいし、する必要もない」というお話です。
 
 
まずはじめに、ざっとおさらいすると・・・。
 
現在、日本には大まかに分けて、慣行栽培、有機栽培、自然栽培の3つが存在します。
 

慣行栽培・有機栽培・自然栽培
 

●慣行栽培
スーパーなどでよく見かける多くの野菜や果物が、この慣行栽培で作られています。農薬・肥料を使用する従来の栽培方法。
 
●有機栽培(オーガニック)
農薬を使用しないが、指定された有機肥料は使用可能。価格は一般の野菜や果物より割高に設定されていることが多い。有機JAS規格によって品質が保証されている。
 
●自然栽培
農薬も肥料も原則使用しない栽培方法。価格は生産者によってまちまち。明確な規格が定められているわけではない。
 

奇跡のリンゴ」が話題になったことなども相まって、自然栽培に取り組む農家は着実に増えています。

 

とはいえ自然栽培農家の中で、慣行栽培から自然栽培に転向したという人は、そう多くはありません。自然栽培を行っている人たちの傾向を見ると、就農したての若い農家や、農業に先入観のない異業種からの新規就農者が中心となっているようです。
 

慣行栽培から自然栽培に転向するには、大きな勇気と決断力を伴います。また、慣行栽培を続ける農家の中には、先祖が代々培ってきた農法を継いでいかなければならない、という強い使命感を持つ方もいます。
 

これは消費者側がよく陥りがちなことですが、自然栽培が優れているように見えるからといって、これまで農薬&肥料を当たり前に使用してきた農家に対し、自然栽培を押し付けるのはエゴでしかありません。自然栽培を「提案」することはできても、変えさせることはできないのです。
 

自然栽培のリクエストは、自然栽培の生産者に対して行いましょう。
 

価値観とは千差万別であるし、みんなそれぞれに自分がベストと思うことを選択して生きています。
 

慣行栽培を否定しても何も生まれません。
 

同様に、自然栽培を否定しても何も生まれません。
 

派閥争いでエネルギーを無駄に消耗させるより、調和の道を考えるほうが得策ではありませんか。慣行栽培と自然栽培が同時に存在することは現に可能です。
 

身を削って戦って己の正義を勝ち取るのもいいけれど、大政奉還みたいな第三の道もあるよってことですね。
 
 

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「先入観」
 

これが最大の目くらまし。
 

長年、正しいと信じてきたことを変えるのは、とっても難しいことなのかもしれない。
 

熟練のベテラン農家ほど、親しんだ価値観を手放すのは難しいのかもしれない。
 

それは石ころをゴールドに変えるようなことなのかもしれない。
 

ただ一つ言えることは、メザシがサンマになるより、サンマが別のサンマを生み出す方が、はるかに簡単でしょうということ。
 

✕ 慣行栽培農家 ⇒ 自然栽培農家に転身
〇 自然栽培農家 ⇒ 新たな自然栽培農家を増殖させる
 

「古いもの」を変えようとするのではなく、「古いもの」とは別に「新しいもの」を築いて発展させる。どちらも自由に選択できるし、どちらにも需要があります。
 

慣行栽培を行ってきた農家が、成功するかどうかも分からない自然栽培に懸けるのは、リスクが大きいと考える気持ちもわかる。意識改革も必要になります。
 

既に出来上がっている仕組みを変えることは、容易ではありません。
 

大切なのは、「新たな価値」に賛同する人たちに向けた、「新たな価値観」を発信していくことです。
 

自然栽培に関心を持っている人、潜在的に自然栽培に関心がある人、新規就農者、若者など、「古いもの」の影響下から独立した層が中心となった、「自然栽培という価値観」を新たに築いていけばいいんです。
 
 

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自然栽培の作物は、
 

  • おいしいよね
  • 栄養価が高いよね
  • 量を必要としないよね
  • 本来あるべき作物の姿だよね
  • 人にも優しいよね
  • 動物にも優しいよね
  • 環境にも優しいよね
  • 安心して子供たちに食べさせれるよね
  • 心地いいよね
  • 世界に誇れる作物だよね
  • ココロもカラダも調和するよね

 

などなど・・・。
 

こういう価値観を持つ人は必ず存在します。
潜在的な数も含めたら、相当数存在すると思われます。
 

そういう人たちの中で、自然栽培は支持され、拡大していくのだろうと考えています。そして、自然栽培の理念がご時世にかなっているのであれば、確実に自然栽培を求める消費者の声も高まっていくだろうと。
 

自然栽培の作物の生産には、基本的に肥料や農薬を必要としません。つまり生産にかかるコストが慣行栽培に比べはるかに安い。その点は、有機栽培とも異なります。
 

自然栽培が広がることで、安く、栄養価が高く、おいしく、パワフルな作物の供給が実現していきます。
 

今後、就農する若者や、異業種から参入する新規就農者は、まっさらなカンバスと同じ。
 

本当に良いものってなんだろう、本当においしいってなんだろう、本当の安全ってなんだろう、誇れる作物ってどんなものだろう、そういうことを偏見なく、素直な目で向き合うことのできる人たちです。
 

現役農家の目が曇っているとはいわないけれど、「慣れによる盲目」は誰にもでも起こりうる。
 

自然栽培を成功させた農家(本人たちは百姓といいたがる)たちは、口をそろえていいます。自然栽培は若者や新規就農者の方が成功しやすく、農家歴が長い人ほど失敗しやすい。
 

これが、何を意味するか。改めて考えてみると、さまざまなことが見えてくるのではないでしょうか。

 


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