「オーガニック認定機関」とは、オーガニック(有機農産物)や 有機栽培農産物、有機加工品であることを証明する機関です。
それぞれの国に有機認証機関があり、中には日本よりも厳しい水準のものもあります。
「有機JAS認証」日本
日本では農林水産省が、有機食品のJAS規格に適合した生産が行われていることを登録認定機関が検査し、その結果、認定された事業者のみが有機JASマークを貼ることができる。
この「有機JASマーク」がない農産物と農産物加工食品に、「有機」、「オーガニック」などの名称の表示や、これと紛らわしい表示を付すことは法律で禁止されている。
「有機食品の検査認証制度」農林水産省
有機JAS認定の初年度の登録料(検査料金、事務手数料、検査員の派遣料金、交通費など)は種類&規模にもよりますが、最低でも10万円はかかります。翌年から若干(1万円程度)安くはなるものの、更新料のような費用が毎年かかるので、体力のない小規模農家には不利になります。
JAS規格について – 農林水産省
[PDF]有機C:L認定手数料 – 農林水産省
「エコセール(ECOCERT)」フランス
フランスに本拠地を置き、世界の20か国以上に認定機関を持つ「世界最大の国際有機認証機関」。5年以上化学農薬、化学肥料を使用していない、圃場で栽培されたものだけが認められ、年に1回土壌検査・残留農薬検査など厳しい審査・検査が行われる。もちろん遺伝子組換作物も禁止。「有機JASマーク」同様、認証を取得した商品には「エコセールマーク」が付けられる。
「USDA」アメリカ
もともとアメリカ内にいくつかあった有機認証団体の審査の基準を統一するためにアメリカ農務省(USDA)によって設立。日本の有機JAS認証同様、有機加工品の場合は水・塩などの有機認定のないものをのぞいた原料の95%以上が有機認定原料であることが条件となる。USDAの認証を取得した商品には「USDAマーク」が付けられる。
「オーガニックとは、認可された手法で生産された食品、あるいはその他農業製品のことを指す、表示用の用語である。その手法とは、資源の循環を育み、生態系のバランスを整え、生物多様性を保護することが可能な、文化、生物、機械を使用して行う農法を取り入れたものである。合成肥料や下水汚泥、放射線照射、遺伝子操作は使用してはならない。」
出典元:NOP(英語原文)
農作物
- オーガニック作物を栽培する土地では、収穫前3年以上禁止物質を使用しない。
- 土地の肥沃度や作物の栄養素の管理には、耕うん・耕作、輪作、被覆作物の栽培、動植物性老廃物や認可された合成物質による補填といった方法を活用する。
- 害虫、雑草、疫病管理には、主に物理的、機械的、生物学的な防除方法を用いる。こうした手法が不十分な時のみ、国が認めている生物、植物、合成物質を使用してもよい。
- 入手可能な場合は、オーガニックの種子や種植物を使用しなければならない。
- 遺伝子操作や電離放射、下水汚泥は禁止する。
その他の国の有機認証機関
日本と同等の水準
これらの国で有機(オーガニック)の認定がされたものは、基本的に日本でも「有機JAS認定品」として販売することができる。
フランス、イタリア、ドイツ、英国、スイスをはじめEU15か国。
アメリカ、オーストラリア、アルゼンチンなど全20か国。
※ポストハーヴェスト(船など輸送中に使われる農薬)は使用されない。
上記以外の国
その他の国のオーガニック商品を「有機JAS認定品」として販売するには、日本から「有機JAS認証機関」の人間を派遣し、「有機JAS」の規則の上で審査・認証を取得しなければならない。
中国やメキシコ、ブラジル など
IFOAM( 国際有機農業運動連盟)
国際的な規模で有機農業推進活動を行っている。
オーガニックの原則として「生態系」「健康」「公正」「配慮」の4項目を掲げる。