ガーデニングをしていると、ついつい熱中してしまい、時が過ぎるのも忘れていることがあります。ガーデニングの魅力はたくさんありすぎて語りつくせないほど。
土の感触、土の匂い、草花の生命力・・・。
そういった自然のパワーを身体中に感じて、心身が浄化されていくような不思議な心地よさがあります。
ギラギラした都会の野心や欲望、尖ったエネルギーは微塵もなく、そこには穏やかさと優しさが、そっとある。そして、その穏やかさと優しさからは想像もつかないような荘厳さと強さも秘めている。
自然とはまるで宇宙のようです。無限の可能性と多様性が魅力的です。
アメリカやヨーロッパでは、園芸療法といって、土や草花とふれ合う自然療法が、医療や福祉の現場で取り入れられています。五感を使い、頭も使うので、認知症防止にも役立つのだそうです。
この記事の「目次」
土の凄いパワー
土壌中のある微生物に、免疫反応を活性化しセロトニン(幸せホルモン)を放出する効果があることが、アメリカの研究者らによって報告されています。
その微生物の名は、マイコバクテリウム・バッカエ(Mycobacterium vaccae)。わたしの友人の名に似ていないこともない。
マイコバクテリウム・バッカエは、土壌中だけでなく、どこにでもいることから、天然の抗うつ剤ともいわれています。脳内でセロトニンが放出されると、幸せを感じ、物事をポジティブに考えられるようになります。
また、この微生物には「頭を良くする」効果もみられます。
土壌微生物は、薬のような副作用がありません。幸福感を得られて頭も良くなって、副作用がない。なんとも素晴らしい!
ガーデニングが心地よく感じるのにはワケがあったんですね。子供の泥んこ遊びも根拠のある健康法ということです。また、泥んこ遊びは免疫力UPにも役立ちます。
土壌菌の持続性
これらの効果は、土壌菌を体内に取り込んでから、最大3週間続く可能性があるとされています。
土壌菌は、ガーデニングや山歩きなど、自然の中で過ごすことで、手についたものが口に入ったり、呼吸とともに体内に取り込まれます。
自然と触れ合うことをライフスタイルの一部にしてしまえば、永続的に土壌菌を取り込むことが可能といえるでしょう。
ガーデニングの効用まとめ
- 五感を刺激。感性が豊かになる
- 認知機能を改善
- 運動不足解消
- 体調を意識的に調整できるようになる
- 日光浴でビタミンDが生成される
- リラックス効果
- ストレス解消
- 抗うつ効果
- 幸福感が増す
- 物事をポジティブに考えられるようになる
- 頭を良くする
土の中の微生物と私たちの健康はつながっています。そして自然は、人間の感性や想像力の源といっても過言ではないくらい、とても奥深いものです。奥深いけれどシンプルという、とてもとても多様性に富むもの。それが自然です。面白いですね。
参考
- Identification of an immune-responsive mesolimbocortical serotonergic system: potential role in regulation of emotional behavior.
- Antidepressant Microbes In Soil: How Dirt Makes You Happy