野菜の栄養値が年々少なくなってきている理由

野菜の栄養値が年々少なくなってきている理由

野菜栄養価は年々少なくなってきていると言われています。今回はなぜ野菜栄養価は年々少なくなってきているか、ではどのような野菜を食べればいいかを見ていきたいと思います。



 

野菜栄養価は年々少なくなってきている理由

 

野菜が育つ畑の土壌の変化

昔の自然堆肥を使った農法では、微量ミネラルが土に還元されそこで育つ作物は栄養がバランス良く豊富に含まれていたが、それが化学肥料や農薬に変わったことにより、微量ミネラルが作物に取り込まれなくなってしまった。また、水栽培では土壌で作るような栄養価は低くなります。
 

野菜の品種改良などによる副作用

大量生産や生産効率等の観点からのみ進められた品種改良は、野菜の含有栄養価自体はまったく無視されて行われてきた。
 

土壌の疲弊

高度成長期化学肥料一辺倒できた畑のツケが野菜に含まれる栄養素の減少というかたちで出てきた。土壌に含まれるミネラル不足は世界的傾向であるとのことです。
 
1950年時と比べると、ほうれん草に含まれるビタミンCは50年の間に1/3弱、鉄は3/5、カルシウムは1/2に減少。ビタミンCは50年前の1/2、鉄分に至っては実に1/25しか含まれていない。
 
 

では、どのような野菜を食べればいいか?

 

季節によって栄養価が違う

例えば、ホウレンソウのビタミンCは、冬採りは60mg・夏採りは20mgとなっており季節によって栄養価が違なっています。ビタミンの中でもカロテンとビタミンCに関しては特に季節変動が大きく、ビタミンCの場合ホウレンソウは最大月の2月(73mg)は最小月の7月(9mg)の約8倍になり、トマトは最大月の7月(18mg)は最小月の1月(9mg)の2倍という差が出ています。
 

旬の野菜の栄養価は昔も今も変わらない

昔から「旬の野菜には栄養がある」といわれていましたが、旬の野菜の栄養価は昔も今も変わらず野菜は旬の時期に充実した栄養価を持ち、それ以外の季節は旬に比べて数分の一の栄養価しかないことが明らかになっています。一年を通してみてみるとほとんどの野菜の栄養価は多い少ないはあっても必ず山があり、栄養価の高い時期が3カ月くらいあって、その山はちょうど昔からいわれる旬の時期と重なっています。逆に旬をはずれると野菜の栄養価はぐんと低くなります。そのため、旬の野菜を食べることが一番効率よく栄養を摂取でき、最も味の良い野菜を食べることができます。
 

輸入ものより国産のものが栄養価は高い

現代では海外からたくさんの輸入食品が輸入されてきています。国産の野菜の方が価格としては高いですが、栄養価の面でも高いです。ホウレンソウのビタミンCを例にすると、収穫した日から3日後には約70%に、7日後には55%まで減少してしまいます。国内産では1日~3日ほどで店頭に並ぶのに比べて、輸入野菜は税関の検査などに時間を要するため1週間ほどはかかり、栄養価が減ってしまいます。現代は冷蔵・冷凍技術、温度管理も進んではいますが、できるだけ私たちが暮らす地域に近いところの野菜を食べる事が栄養価の損失が少ない食べ方です。地産地消は理にかなっているということです。
 
 
以上となります。やはりできるだけ旬の野菜を新鮮なままに食べるのがいいですね。